ファイナンス|決算

 利益剰余金

最近の経済ニュースで話題となった特別背任の疑いで逮捕された日本の大手製紙会社元会長が、子会社からお金を借りる際に、「余剰金はいくらある」と 質問し、お金を引き出したと報道されていました。

この“余剰金”とは、バランスシート内の利益剰余金retained earnings)のことです。 株主資本(owner's equity or stockholders' equity)の中の項目で、内部留保とも言われ、その期に得た利益の内、使わないで会社内に残したものを指します。

株主配当や、取締役等の役員報酬は、税引き後の利益の中から支払うもので、これらの支払を差し引いたものが内部留保となります。逮捕された元会長が、「余剰金はいくらある」と 聞いたのは、役員でもあり、大株主である元会長としては、余剰金は、あたかも自分のお金と勘違いしてしまったのかもしれません。

利益剰余金retained earnings)は、その会社の経営状態を表すもので、少ないと経営が苦しいことを意味し、 多いと将来の投資等の資金繰りが楽になることを示しています。アメリカでは、“internal finance内部資金)” とも言われています。

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