ファイナンス|決済

 負債

負債liabilities)は、決算報告書の中の貸借対照表バランスシート)に記載されているもので、 流動負債current liabilities)と長期負債long-term liabilities)に分かれています。

流動負債は、1年又は営業期間以内の短期の負債で、長期負債は、1年を経過した後に、支払いの期日がくる負債のことをいいます。負債の代表的なものには、銀行からの借入金、買掛金、社債、引当金、未払金、預り金等があります。

ソフトバンクがイギリスの半導体設計会社ARMをおよそ3.3兆円で買収したことに対して、世間では、このような巨額の負債を抱えて大丈夫なのかと不安の声が出ています。ソフトバンクの孫社長は、 売却可能な資産が十分あるので、問題ないと決算説明会で述べたと報道されています。

一般的に、借入金の返済原資は、税引き後利益と減価償却費の合計ですので、会社の決算報告書をみれば、大丈夫なのかどうか、ある程度は判断できます。 ソフトバンクの決済報告では、EBITDAが順調に増えており、また、「純有利子負債EBITDA倍率」の推移を出して、投資家に安心して下さいとプレゼンしています。

EBITDAearnings before interest, taxes, depreciation, and amortization)は、直訳しますと、「支払利息、税金、有形・無形の減価償却を引く前の利益」となります。この EBITDAは、アメリカの企業や多国籍企業がよく使う数字で、その企業の利益を生み出す力を表す値と考えられています。

「純有利子負債EBITDA倍率」は、有利子負債をEBITDAで割った数字で、この値が大きければ、負債を返すのに時間がかかるとことになります。ソフトバンクの説明会の資料では、この値が、ボーダフォンを買収した時は6.2倍で、今回は4倍となると述べ、問題はないということを示しています。

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