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 大統領貿易促進権限 : trade promotion authority

The most obvious casualty would be "trade promotion authority" (TPA, or "fast track"), the negotiating licence that the White house uses to conclude trade deals. Mr Bush narrowly won this authority from Congress in the aftermath of the September 11th terrorist attacks. It runs out in June 2007.

 (ソース:雑誌 The Economist: November, 4th-10th, 2006; Page40, "Slow track")

Trade Promotion Authority = TPA” とは、 「大統領貿易促進権限」 といわれる他国との通商合意に関する大統領の権限のことで、 大統領は議会の審議なしに他国との通商交渉が可能で、 クリントン大統領時代はファースト・トラック権限Fast track negotiating authority) と言われていました。

1994年からファースト・トラック権限がなくなりましたが、2001年ニューヨークのワールドトレードセンター攻撃事件“9月11日テロ”の余波の中で、 大統領権限が強化され、結果として与えられたこの権限により、ブッシュ大統領は自由貿易を推進し、アメリカ製品・サービスを世界中に売り込んできました。

この記事は、最近行われたアメリカ中間選挙で、民主党が大躍進し、上院・下院を独占したことにより、ブッシュ政権が推進して きた自由貿易政策のための大事なツールである “TPA” の期間延長が危ない可能性があるという内容です。

アメリカの民主党は、基本的には保護貿易主義的protective trade policy) な傾向があり、 現在、問題となっている中国との貿易摩擦trade friction) 問題等が解決せず、 アメリカ国内の経済がスローダウンするような状況になると、2007年6月に期限切れになるこの大統領貿易促進権限が議会で否決される可能性があるということです。

 
 ・casualty(災難) ・negotiating(交渉する)
 ・conclude(締結する) ・authority(権限)
 ・aftermath(余波)

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